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転倒して骨折!ー福祉用具への対応ー【青山さん編】

ケアマネジャーの解説

福祉用具を利用を検討する時は、住宅改修も同時に検討することが大切です。住居環境を改善することで福祉用具の利用をしなくて済むこともあるため、本人の状態と同時に住環境の確認をしましょう。また、自己負担が2~3割の方は、自己負担額が大きくなるので、購入や住宅改修との差を比較することも大切です。福祉用具は状態に応じて使用品目の変更も必要となるので、継続的なモニタリングをして必要性の見直しもしましょう。

軽度者(要支援1,2 要介護1)は、福祉用具の例外給付の制度があります。利用する際は事前に医師の意見を確認し、行政に届け出る必要があります。認定調査でチェックがあるか、担当者会議で検討されているかも注意してください。

介護ベッド

ベッドを設置する部屋の広さ、トイレ・風呂への導線、身体機能、麻痺の有無や左右の確認、介護者の介護力など、導入時に検討することは多々あります。介護ベッドは2モーター、3モーター、低床タイプなど様々な機能の製品が発売されています。またベッドに取り付ける手すりにも種類があります。取り扱い業者によって機種が異なりますので、幅広く検討し、できるだけ新しい情報を得るようにしましょう。導入時に利用料金の目安を伝えてあげることも必要ですね。

車いす

車いすは大きく介助式・自走式タイプに分かれます。また小回りが利くタイプ、移乗がしやすいタイプ、軽量タイプなど特徴が異なるので、利用者さんと福祉用具専門相談員と検討して、扱いやすいものを選びましょう。座面の幅や背当てが適していないものを選ぶと体躯が傾くので、体に合うものにしましょう。業者によって取り扱う製品が異なります。

室内で使用する場合には、車いすが通ることの出来る幅の確保、ドアが車いすの通過できる幅であるかなども確認しましょう。福祉用具専門相談員にアドバイスを求め、一緒に検討してもらうことは大切ですが、問題点を見つける視点で利用者さんに寄り添うことが必要です。

歩行器

歩行器は足腰が弱まった高齢者や障がいにより歩行が困難な人のための歩行補助器です。腰や膝にかかる負担を軽減し、安定した歩行を補助する役割があります。構造としては数種類ありますが、基本的には体を囲むような作りをしています。上半身を歩行器に預けることで足腰にかかる負担を減らしつつ転倒を防ぎます。主にリハビリや歩行訓練などに使用され、両手の使用に支障がないことが前提条件となるので、体全体の状態を確認して使用を検討していきましょう。

 

【執筆者】
吉松美津代(NPO法人千葉西地域包括多職種の会 代表・主任介護支援専門員・薬剤師・社会福祉士)
雜賀匡史(さいがケアファルマ合同会社 代表・薬剤師・介護支援専門員)

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更新日:2022年4月1日

投稿日 : 2022.04.01